「勝負しろよ、勝負をー!」
そんな言葉がグサッと刺さる。
みんながなりたい大人になれるわけじゃない
そんなメッセージも強い映画。
そりゃ勝負しなけりゃ、
なりたい大人にもなれないよね。
そう言いたくもなった。
ある台風の夜
小さい頃、台風の日って
なんだかワクワクしたもの。
学校がお休みになるかも
なーんてワクワクして。
カッパ着て外に出てみて。
雨・風を身体で感じる。
翌日の空気の清々しさ。
そんなものを思い出します。
そんな淡い思い出が残る
台風の思い出。
そんな1日を描いた映画
「海よりもまだ深く」
「みんながなりたかった大人になれるわけじゃない」
この言葉が強く印象に残る映画。
そんな言葉を象徴するかのような主人公。
あんな大人にはなりたくない。
そう吐き捨てたくなるような主人公。
演じるのは阿部寛。
しかし、そんなダメ(?)息子を愛し
可愛がり、信頼すら寄せる母。
そして
ある意味、冷ややかな目で見る姉。
まぁ結局、やってることは
あまり変わらないようにも見えたが、、、笑
なんとも優しくて、深い映画でした。
「勝負しろよ、勝負をー!」
印象的な言葉はいくつもあったが
一語一句よりもエッセンスを。
主人公は
真剣に人生に向き合っていない。
どうもそんな感じを受けた。
「とりあえず」で生きている。
なんだかそんな感じ。
そして、自分にも
重なる部分があるなぁ、って。
グサッと来たのは
競輪で賭け、負けた選手に対して
発した言葉。
「勝負しろよ、勝負をよー!」
なんて、負けた選手にヤジを飛ばす
そんなシーン。
※こちらの動画にて一部だけ見えます。
その言葉は
そのまま主人公に
返ってきてるような
そんな感覚を受けた。
台風の夜に
実の子どもから
(お父さんは)
「なりたいものになれた?」
と、尋ねられる主人公。
ここもなんだかグッとくる。
「みんながなりたかった大人になれるわけじゃない」
是枝監督が脚本を書いて
1ページ目にまず書かれた言葉なのだとか。
http://gaga.ne.jp/umiyorimo/about.html
作家としての成功を望みながら
・小説を書く事はせず
・探偵事務所でリサーチと称して働く。
・後輩に借金をして
・あざとくお金を稼ぐ。
なんとも見ていて情けない。
しかし
これが人間なのだろう。
どうも愛おしさすら感じる。
「未来や過去ばかり見てて
今と向き合おうとしない。」
そんなメッセージなんかもあった。
「男は“今”を愛することができない」
んですかね?苦笑
過去に別れた妻への想いも捨て切れず。
「どうしてあの頃に。。」
とは、妻に言われたセリフ。
今と向き合わない
主人公に、そして自分に
「こんなはずじゃなかった」
「おれは大器晩成なんだ」
とか言ってないで
目を覚ませ!
と、言いたくなる。苦笑
自分にも返ってくる。。
・プライドが高く
・言い訳ばかりして
・人のせいにしてばかり
そりゃ無理だわ。
そう呟きたくなる映画だった。
そして自分にも響く。。
「勝負しろよ、勝負をー。」
この言葉である。
勝負だ、勝負!
負けるか勝つか
それは究極、時の運もある。
でも、勝とうとして
動かない限りは
よほどの強運がない限り
勝つことはできない。
勝ち負けが大事である
というわけではないが
勝負くらい仕掛けたいもんだ。
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