2015年11月8日。
明日はミャンマーで5年振りの総選挙。
民政移管後、初の総選挙を迎えます。
この日が、大きな転換点になるんでしょうか。
ちなみに選挙結果は3週間以内に発表されるとか。
町の様子(写真)
たぶん 投票者リスト
こんな感じで掲示されていました。
この掲示板の前で
名前を探しているっぽい人もいました。
投票所(?)
たぶん、ここが投票所になるのかと。
左奥、透明のプラスチックの箱が。
これが投票箱かと思われます。
ちゃうかな。
ちなみに、また別の場所に行くと
いつもは路上駐車だらけの道に車なし。
異様な光景です。
投票所と思われる道の先は
車の駐車が禁止されてるっぽい。
右手前が投票所っぽいところ。
先は車が停まってません。
が、逆から見ると、その向こうは路駐だらけ。
選挙を直前に控えて、町全体がちょっと不思議な雰囲気。
ソワソワしてるような、落ち着いてるような
嵐の前の静けさ
といった感じでしょうか。
選挙に向けた町の景色
選挙戦最終日は6日。
最近は、選挙戦ということで、
集会等が各地で開催されてました。
先週末、ヤンゴンで開催された
スーチーさんの演説もその一貫。
とはいえ、演説以外の選挙活動は
傍から見てると
カラオケ大会 か お祭り騒ぎか
って感じで、選挙って雰囲気はない。
なんとなく、群れて騒いでる感じ。
何かを訴えるというよりは、
「来たで〜」
ってな雰囲気。
選挙活動は6日まで、という制限があり
アウンサンスーチーさん率いる 野党 NLD は
最終日も運動を控えたとのこと。
現与党のUSDPに
「選挙運動の期限を守らなかった」と
失格にならないように警戒して、とのこと。
確かに、それと思しき景色がありました。
今日 乗ったタクシーの窓ガラス。
このステッカーはどう見てもNLDのやつ。
無理矢理剥がしたのが見て取れます。
こうして前日は不思議な静けさ。
選挙に向けたミャンマー人の動き
弊社スタッフも数名が
選挙のために、と田舎に帰省。
金曜日から休んで帰省するメンバーも。
選挙って日曜ちゃうの?笑
またFacebookであがる画像には
シンガポールから飛行機をチャーターし
選挙のために帰国するミャンマー人団体
がアップされていたりしました。
みんな赤いTシャツを着て。
そして、一部の飲食店でも
スタッフが帰省することを鑑みて
また何か暴動等を懸念して
お店を閉めるところもあるようです。
そんな状況を耳にして気になるわけです。
で、スタッフに聞いてみました。
聞いていいのかわからないんですが、、、
差し支えない範囲で教えてください。
実際、どうなんでしょうか?
と、スタッフに聞くと
ヤンゴンはNLDが圧倒的っぽい。
しかし、田舎はわからない。
と、そんな話をしていました。
本当に分からない、と。
公正な選挙にする、と
現与党も 話しています。
しかし、そこを疑ってる人がいるのも事実。
選挙に行かない、と話す別のスタッフもいて
何故行かないのか?
と聞くと
そもそも選挙を運営しているところが
信用できないから選挙に行っても無駄だ。
と、帰省しないようです。
また別のスタッフは
選挙で帰省するための往復の交通費を
かけるのはもったいない。
と、そんなスタッフもいました。
また別のスタッフは
選挙を口実に実家に帰れる。
来週の火曜日は祝日なので月曜も休んで
連休取得できるし帰省する。
なんていう強者も。
また別のスタッフは
何かが起こる前の朝一に家族と投票に行きます。
と。
選挙の投票時間は
朝6時から16時まで
とのことで、また別の方は
朝5時半から投票所で並びます。
なんて話してました。
明日は5時起きかな。笑
まぁ色んな捉え方をしている方がいます。
日本とは違って
「何の選挙だっけ?今回の?」
みたいな感じはなく
5年に1回の総選挙なので
みんな色々な思いがあるようで。
ミャンマーで悪しき前例として
1990年に野党が圧勝したものの
選挙結果を無視した経緯があります。
また前回の総選挙は
スーチーさん率いるNLDがボイコット。
よって数十年振りのちゃんとした総選挙。
変なことにはならないだろう、と
みんなが感じつつ、期待しています。
日本人的には、
いつぞやに 自民から民主に政権交代して
また自民に戻ったという流れを見ているので
これまで与党ではなかった党が
実際に与党になってうまくやれるのか?
といったちょっとした不安も感じます。
ただヤンゴンだけを見ている感じでは
圧倒的にNLD。
ただ絶対に忘れちゃいけないのは
ヤンゴンだけがミャンマーではない。
この事実。
選挙の議席数とか色んなものを見れば
ヤンゴンでいかに圧勝しようとも、、、
という世界がある。
選挙のおさらい
今一度、選挙の情報を超 大雑把に
整理しておきます。
ミャンマーの国会は合計 664議席。
上院224名、下院440名。
その4分の1にあたる166議席は軍人枠。
よって残りの498議席が選挙対象。
そして小選挙区制で議席を争います。
「過半数」というのは
664議席の半分の332議席です。
498議席の半分の249議席ではありません。
よって、必要議席数は
野党 NLDは、332議席。
つまり選挙対象議席の3分の2。
与党 USDPは、166議席。
選挙対象議席の3分の1。
州別の議席数でいえば
House of Nationalities(上院議員)
合計 224議席。56議席は軍人枠。
残り168議席ありますが
選挙では、14ある各管区・州から12名ずつ。
House of Representatives(下院議員)
合計 440議席。110議席は軍人枠。
残りの330議席が下記の枠で争われます。
※議席の多い順
シャン 56 ヤンゴン 45
ザガイン 37 マンダレー 31
バゴー 28 エーヤワディ 26
マグウェ 25 カチン 17
ヤカイン 17 タニンダーリ 10
モン 10 チン 9
カヤー 7 カイン 7
ネピドー特別区 5
参照先はこちら
https://en.wikipedia.org/wiki/House_of_Representatives_(Myanmar)
人口比じゃないんです。
前回選挙は、NLDがボイコットしたので
参考にはしにくいものの
前回選挙ではUSDP圧勝エリアも。
そしてやたらと少数民族が強いエリアも。
なので
どうなるかはわかりませぬ。
という感じなのかと。
せっかくこうしたすごいタイミングに
ミャンマーにいるので
ちょっと選挙のことも勉強してみたり。
個人的に感じているのは、
盲目的な感じがするなぁということ。
USDPが民政移管を唱えたことによって
国が開き、大きな変革を遂げました。
この事への評価はあまりされてなくて
スーチーさん一色。
NLDというよりスーチーさん。
なんだかほんとの人気投票って感じ。
まぁなるようになるんでしょう。
いつも色々と教えていただける方々に
感謝感謝感謝です。
んーどうなることやら。
変な事にならないことを祈ります。
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