娯楽の少ないヤンゴンで「らくご」
第2回 志の輔らくご IN ヤンゴン
それが今日でした。
ドキドキしながら、会場へ行きましたよ。
NOVOTEL ホテルヤンゴン。
当日券 頼みの会場入り。笑
というのも、前売り券を買い忘れ
前日、当日と動き回ったんですが
入手できなかったわけですよ。
壱番館、SAIトラベル 共に売り切れ。
これはやばい、と感じつつも
昨年も参加させていただき
面白いのはお墨付きなので
当日券を信じて突入したんです。
そしたら、なんとかありました!
いやー、ダフ屋とかじゃなくて
当日券が買える喜び。笑
しかも35USDです。
ヤンゴンの環境に感謝!
社会人1年目に松山千春のコンサートに
飛び込んだときを思い出しました。
あの時も、ほんとよかったなぁ。
で、当日券をなんとか購入できました。
番号は265番
ってことは、260名くらいは確実に
当日、参加される予定、というわけです。
当日券が買えるかどうか
わからなかったので
早めに行ったんです。
そしたら、なんとも ありがたいことに
整理券までもらってしまったわけです。
番号は13番目。
正直、なんとも申し訳ない気持ちもありつつ
早めに行ってよかった〜 とそんな想いで。
そこから30分くらいは待ち時間。
椅子に座って読書しながら、
挨拶を交わしながら待っていました。
最近、読んでいるのはこちら。
で、開始時間になり、いざ 中へ。
なんと会場前では「おはぎ」も配られました。
なんとも嬉しい配慮です。
「らくご」 に 「おはぎ」 と
幸せ具合 この上なし。
※おはぎは、米が、、、と残念でしたが
あんこは美味しくいただきました。
整理券なので早々と入場ができまして
なんと
最前列をGET!
いやー、近いのなんのって。
全体会場が 300名の中で 最前列。
どうも、私は 講演運が高いかも。
昨年末のサザンの年越しライブも超・良席だったし。
いやー、本当にいい席で見えました。
当然、演目中は 携帯はオフ。
ということで、録音等はありません。
演目スタート!
まずは、5番弟子 立川志の彦
ホームページ http://shinohiko.com/
はじまるや否や、パッと空気感が変わり
演目は 「元犬」
こちらは、桂三枝版。笑
やっぱりちょっと違うんですね。
ちょっとずつアレンジされてたりします。
「もとはいぬか?」
「今朝ほど人間になりました。」
と、絶妙な〆で終了。
小気味良いリズムで進んでいきました。
2人目は
4番弟子 立川志のぽん
演目は「初天神」
※TOKIO 長瀬智也バージョンの初天神。
なんとも不思議なオーラの落語家。
お祭りに、生意気な子供を連れていく、という設定。
あめ玉をしゃぶり、団子のみつをしゃぶり
と、いったシーンはさすがの演技力で
目の前に 光景が浮かぶ。
言葉だけで、あの世界を表現するすごさ。
この2人にも
かなり 引き込まれたんですが
最後は 志の輔師匠が登場。
それを見た後に、振り返ってみると
差が明らか。
空気感が全然違うわけですよ。
本当に不思議なものでした。
演目の1つ目は「ハナコ」
志の輔さんが、オリジナルで作成したものだとか。
「予め(あらかじめ)」
というキーワードが、頭にこびりつく。笑
「予め(あらかじめ)◯◯しておく」といった
日本の慣習を面白くアレンジした落語。
さすがの志の輔師匠。
超・笑いました。
で、その後 休憩を挟んだわけです。
色んな人と会って、口々に
「やっぱり志の輔さんは格別」という話題。
いやね、なんだかわかんないんすけど
はじめの雑談でも引き込まれるんですが
そこから「スッ」と、
落語モードに入る瞬間
引きずられるようにスッと切り替わるんです。
文字通り、空気の流れが変わるように
スッと、モードに入るんです。
で、気付いたら 落語 に 引きずり込まれ
あっという間に時間が経過している。
ほんとうにそんな感じ。
もう スッと ある瞬間に切り替わるんです。
その 切り替わり感 といい
演技のうまさ といい
もう志の輔師匠は格別なわけです。
一緒に演じた2人もすごいんですが、
もう志の輔師匠はやっぱり別格なんです。
プロ なんだな、と改めて感じました。
日本では、プラチナチケットだ、と
そんな話がよ〜く わかります。
休憩を終えたあとは、
ちょっとしたパフォーマンスと
再度 志の輔師匠の舞台。
今度の演目は「死神」
千原ジュニアの「死神」 これまたおもろいっす。
オチがまた素晴らしい。
いやー、なかなか深いお話でした。
志の輔さんが言っていたように
江戸から明治にかけてつくられた作品。
つくった方の想像力を思いながら聞くと
また違ったものを感じるわけです。
そして、志の輔師匠の世界観で見ると
なんともたまらんものがありました。
ちなみに、全演目はこちら。
帰ってきて、
ついつい 他の方の落語を見てしまいました。
確かに全然、タッチが違う。
そして、やっぱり
生・落語は最高!
ということをつくづく感じました。
超・至近距離で 息づかいを感じながら
どっぷりと至福の空間に浸かる事ができました。
開催にご尽力いただいた皆様
本当に、ありがとうございました!
娯楽の少ないヤンゴンで
年1回の(?)楽しみ。
もっといえば、
ヤンゴンだからできた至極の贅沢。
感謝感謝の1日でございました。
志の輔らくごを通じて感じたこと
落語はコミュニケーション
志の輔さんが言ってました。
落語は相手の想像力があって成り立つ、と。
本当に、その通り。
だって、舞台上にセットはありません。
あるのは、マイクと座布団。
そこに着物を着た 噺家 が1人。
手元には、扇子 と てぬぐい のみ。
そして、首を、右に左に振りながら
1人で何役も演じるわけです。
あっという間に引き込まれるのです。
今回の設定でいけば
出店の並ぶ町並みに入り込んだり
温泉旅館の座敷に入り込んだり
病人の寝込む座敷に入り込んだり
言葉だけを通じて
色んな場面に入っていくのです。
これが言葉だけで繰り広げられるのですが
実は、そこには、聞く人の想像力が大切、と。
そんなお話をされておりました。
んーいわれて納得。
「さびれた温泉旅館」の設定では
これまでに、行った温泉の光景や
テレビで見た温泉の光景を組み合わせて
なんとなく想像していたりしました。
昔、長野で行った旅館が頭に浮かんでました。笑
そんな感じで、想像力があるからこそ成り立つ。
その落語の奥深い世界に、グッと引き込まれました。
落語って、コミュニケーションの最たるモノ。
落語は究極の娯楽
そんな落語ですが、簡単にできます。
昔はそういうものだったのでしょう。
座布団がいて、聴衆がいれば成り立ちます。
本当にいえば、舞台というのは
音声の具合だとか、照明のあたり具合とか
細かいところも色々あるんでしょうし
こだわればキリはないのでしょう。
ミャンマーの場合は、こんな感じ。笑
畳でもありません。
この設定にしても
影が邪魔しないように、とか
色々と考えられているのだとか。
とはいえ
色んなこだわりをなくしてしまえば
ちょっとした演台と座布団があれば
気軽にできてしまう。
これこそ究極の娯楽なのではないか、と
そんなことを感じた次第です。
この娯楽の少ないヤンゴンにおいて
こうしたイベントは大変ありがたい。
芸人が来てライブをしてくれる、とか
アーティストが来てライブをする、とか
そんなんできたら、おもろそうだなぁ、と
なんとなくそんな妄想も膨らみました。
できる限り、簡易な何かであれば尚良し。
そんなことを感じた次第。
ほんと素晴らしいものを見せていただきました。
ぜひ、日本でも落語を見てみてください。
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