コンビニ人間、超絶オススメ本。
あなたは「周囲の人の平均」で構成されている。
You are configured by the average of the people around.
芥川賞受賞作品「コンビニ人間」
ざっと読んで感じたのは
極端に
的確に
今の世界の歪みを表現してる
ということ。
「普通」へのアンチテーゼ
だとか
コンビニというマニュアル化された世界
そんな言葉達が浮かんできた。
芥川賞がどんな選考基準なのか知らないが
現代社会への批判も込められてそうな
メッセージ性の強さに惹かれたので
買って読んでみた。
@ベンツ カフェ
そして
読み出しからゾッとした。
というか、めっちゃ笑えた。
一部ネタバレになるが
はじめの部分を紹介。
子供の頃、友達と公園で遊んでいた。
少し離れた場所には母親達が腰掛ける。
そこで死んだ青い小鳥を見つけた。
主人公はすぐに 小鳥を手にとり
母のもとへ駆け寄り
「これ、食べよう。」
「お父さん、焼き鳥好きだもんね。」
と話しかける。
これにギョッとしたのは母。
そして母親達。。。
その他にも主人公は
周囲の「普通」から見れば
「奇行」ともいえる行動を繰り返す。
親からは「治さなきゃ」といわれるが
本人は「何を治す」のか理解さえできない。
そんな「普通じゃない」主人公が
マニュアル化された コンビニで働き
アルバイトとして18年間を過ごす。
「普通」を押し付ける社会構造
「普通」の生活のようでいて
やはり「普通でない」と思われ続ける主人公。
「普通」を求めて、これまでと違う行動をし、
周囲が求める「普通」がわからなくなり
と、そんなお話。
なんだか評論家のようなトーンになるが
「普通」への強い疑問が湧いてきた。
普通である事を周囲は求める。
というか、
押し付ける。
普通に進学をして
普通の会社で働いて
普通に結婚して
普通に子供を育てて欲しい、と。
コンビニ人間はここを
角度をつけて表現してる。
30代後半で
コンビニでアルバイト18年目。
これは「普通」ではない。
また30代後半の女性が
恋愛経験がないのは「普通」ではない。
そうされている世界の話。
なんとも生きにくいのか。
でもこれって
どこでも起きてる話。
自分の常識と、相手の常識が異なり
自社の常識と、他社の常識が異なり
日本の常識と、他国の常識が異なり
人間の常識と、動物の常識が異なる。
そういうものである。
で、大概の場合
周囲は「常識」を「普通」だとして
その「普通」を押し付けてくる。
従ってください
と、無言で訴える。
例えば 制服 や 髪型・髪色。
日本人で金髪のOLは少ない。
金髪の女性を見かけたら
およそ アパレル?美容師?
といった感じだろう。
その業界では
奇抜な格好も「普通に」許される。
人の影響を受けるからこそ
服装も喋りもすべてが
良くも悪くも
周囲の人の影響を受ける。
「コンビニ人間」の中の表現を借りれば
今の「私」を形成しているのは
ほとんど私のそばにいる人たちだ。
3割は泉さん、3割は菅原さん、2割は店長、、
そこまで極端ではないにせよ
我々の住む世界はそういう風にできている。
その世界からは逃れられない。
意識する、せざるを関係なく
知らず知らずのうちに
人の影響を受けている。
人とエネルギー交換をしている。
自分1人で独立して生きるのは
今の世の中では極論をいえば無理だ。
人と直接は接することなく
ネットの世界で生きていても
ネットの世界の言葉の影響を受ける。
会社では人と接する。
そうして人の影響を受けるのだ。
でも、だからこそ言いたい!
であるならば、
「いい影響を受けたいよね」
と。
いいエネルギーを持った人と
付き合いながら、
自分を高め合っていく、とか
そういう感じに。
自分がよく時間を一緒に過ごす人
5人の年収を平均すると自分の年収。
なんて言われたりもしますが、
お金だけではなく
エネルギー・熱量の高い人達と
共に時間を過ごす事で
自分ももっともっと
エネルギー・熱量を高めていって
自分自身を開放していこう。
私は、閉じこもってるのはイヤだ。
そう思った次第である。
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