2月1日、ミャンマー関連が騒がしい1日。
朝ご飯を食べていた朝8時過ぎ。
母親から
「ミャンマーでアウンサンスーチーさん拘束だって!」
と、第一報が入る。
ん?
ん?!
んんん?!
すぐに調べてみる。
ある程度はピンと来た。
でも「まさか」であった。
まさか、こうなるとは、と。
というのも、遡ること数日前
1月 26日の 国軍による記者会見の中で
「クーデター」を匂わすワードが出ていた。
2月 1日からはじまる議会の開会前に
報道機関から「クーデターの可能性も?」と質問を受け
「それはない、とは言えない」的な回答をしたらしい。
そこから外国メディアがこぞって報道し
「クーデター」との言葉が流れはじめた。
つい10年前は軍事政権だった国なので
この「クーデター」の言葉の重みが違う。
日本で誰かが口にするのとは違う。
この言葉が出た背景は、2020年 11月の総選挙。
現・与党のNLD(アウンサンスーチーさんの党)が圧勝。
(390 → 396。選挙実施議席の 83.2%)
苦戦もあるか?と言われながらの圧勝だった。
※国軍側は 議席数を減らした。(41 → 33)
それを 不服だと捉えたのもあるのか
「不正があった」と国軍側は選挙後からずっと訴えていた。
もっといえば、選挙前から
「コロナ禍での選挙は延期すべき」
と訴え続けていた。
ミャンマー国内でも
COVID 19 感染者数が拡大し続け
総選挙の実施を決定した 7月1日とは
大きく状況が変わっていた。
7/2 朝8時の累積感染者数 304名
→ 11/8 累積感染者 61,377名
(感染者は約 200倍に増えていた。)
しかし NLDは総選挙を実施。
その中で、治安の悪化等を理由として
バングラデシュ国境に近いラカイン州では
17郡区中 9郡区で総選挙を中止した。
ここは、与党的には、票が獲得しにくいと
想定されるエリアと偶然にも重なる。
(偶然か、意図的かは不明。)
今回の総選挙では感染拡大防止のため
高齢者には在宅投票も認められていたが
そこを狙って
選挙管理委員会の職員が有権者の自宅を訪ね
NLD への投票を呼びかけた、とか
封がされてない投票用紙を受け取ったのでは?、とか
有権者名簿に重複掲載などの不備がある、などと
不正選挙を訴える声を上げ続けていた。
とはいえ選挙の実施には公正を期すため
日本を含む選挙監視団が派遣されていた。
選挙が終わった後には
「選挙は民主的かつ公正に行われた」とされていた。
しかし国軍は、これに強く反発していた。
議席数を減らした事が影響しているかは
わからないが、仮に圧勝していれば
間違いなく今回のような事は起きていないだろう。
遡れば、
選挙前から「延期せよ」と訴え
選挙後には「不正選挙だ」と訴え
「きっちり調査してくれ」と訴えるも
調査をしてくれない。
それでも議会ははじまりそう。
いざはじまったら結果を受け入れた事になる。
そんな事情もあって
「国軍としてはクーデターも辞さない」と
発言した、との記事が書かれる事になった
例のの記者会見を、議会開会前 26日に行なったのだ。
それを受けて
メディアは「クーデター」「クーデター」と書いた。
また 28日、国の選挙管理委員会は
選挙は公正で透明なものだった、との見解を発表。
国際社会もそれに呼応する形で対応。
EUを中心とした欧米諸国は、28日
「民主主義的に、平和に」との共同声明を発表。
それを受けて 30日(土)にミャンマー国軍は
「コメントは誤解されたもの」
「国軍は現行憲法を遵守する」との声明を発表。
これを受けて
「クーデターか?」と緊張が走っていたが
さすがになさそうかな、、となっていた。
とはいえ、一部の人達の中では
下院の開始日は当初予定通り2月1日ながら
上院は、2日に延期となっていたため
「2月2日まで何が起こるかわからない」と
口にしていた。
が、まさか、、、であった。
でも、事は起きてしまったらしい。
2月1日早朝(朝3時とか)に
アウンサンスーチー国家顧問
ウィンミン大統領含む
与党関係者が
突然、首都 ネピドーにおいて
国軍に拘束された。
そんな情報が飛び込んできた。
しかもネピドーにおいては
電話もインターネットも繋がらない、と。
「助けて」と伝える事すらできなかったのだ。
逆に第一報がよく届いたな、とも思うが
それは別の話。
そしてこの影響は
商業の中心ヤンゴンにも影響は及び
・携帯キャリアの通信が利用できない。
(なぜか Wifiは使えたりしていた)
・民法テレビ局は放映中止。(国営放送のみ視聴可能)
・銀行もとりあえず本日は休業。(通信環境の影響?)
などの自体が起こった。
どうやらクーデターっぽい、と
言われながらも
何が起きたのかわからないままで
スタッフに連絡さえ取れず
不安を感じた人も多かっただろう。
そして 現地時間の午前8時過ぎ?に
国軍は、国営テレビを通じて
・憲法 417条と418条に基づく
・1年間の「非常事態宣言」発令
・総選挙での不正や不備の調査のため
・議会の開会は延期
・Min Aung Hlaing国軍司令官が国家の権力を掌握
・現 副大統領のMyint Swe氏を臨時大統領に
などの発表を行なった。
まだ本当の目的は見えてこない。
ただただ 正当な選挙を行なうだけでは
国軍が議席を拡大することは想像しにくい。
当面 1年となっている暫定政権を
本当のところ、何年続けるつもりなのか?
まだまだわからない部分が多いが
情報を取りつつ様子を見守ることしかできない。
この大きな事件については
あと数日もすれば、日本では報道されなくなるだろう。
だからこそ、情報発信をし続けよう、と思い
久々にブログを更新してみた。
何か気になる事等あれば、
是非質問をお寄せください。
可能な範囲で回答させていただきます。
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