KGYのミャンマー現地人脈を活用した
ミャンマー語勉強中の、とある日本人による
ミャンマー新聞翻訳、不定期掲載シリーズ、第10弾。
【ミャンマーニュース#010】ミャンマー企業、国内での自動車生産を計画中
Myanmar Automobile Development社は、
高い技術をもつ外国企業と提携し、
ミャンマー国内で自動車生産を行うことを
計画していると明らかにした。
同社は国内の大手企業と手を組み、
外国企業に声をかけている。
これまでに日本の日立製作所などに
話を持ち掛けたが、まだ返事はないという。
ソートゥン代表取締役は
「工業用車両ではなく、質の高い自家用車を
生産したいと考えている。
提携する外国企業はまだ決まっていないが、
運営や生産方法などについて
我々の中で協議を進めている。
来年1月にはメディアに詳細を発表できると思う。
ミャンマーも自動車を生産できるということを
世界に認めてもらうのが目標だ」と話した。
(12月23日分 Pyi Myanmar)
ミャンマーで自動車生産の現実
これが、本当に実現するとなれば
なかなかのビッグニュースである。
しかし、実際に日系企業を考えると
なかなか難しいものがあるように思う。
1、東洋のデトロイト(タイ)に自動車製造拠点
なぜならば、工場建設には
それなりのお金が必要となる。
また日本から見れば、
タイには、自動車製造工場がある。
この数年の開発により道路が整い
陸送ができるようになれば
タイで製造したものを運ぶ。
これで十分に賄えてしまう。
ミャンマー国内に工場を建設し
製造拠点を築く。
そのメリットは費用対効果で見れば
それほど大きくないのかもしれない。
東洋(アジア)のデトロイトとまで呼ばれる
タイという存在があるからこそ。
2、中古車だらけで新車マーケット不在
ミャンマーは中古車だらけ。
日本からの中古車が山ほど来ている。
町を見渡しても、まず新車はいない。
ほとんどが中古車。
その状況で、わざわざミャンマーで
新車を製造したところで
新車を購入したい!
というニーズはまだまだ薄い。
新車市場が存在しない。
ほぼそんな状況にある。
ここは徐々に変わりつつあり、
「新車っぽい車が走っている」
そんなシーンを見掛けることもある。
よって、徐々に、といわず
一気に変わるのかもしれない。
右ハンドルを禁止する、とか
そういうのが本格的に動き出せば
その動きは加速するかもしれない。
今のミャンマーを見ていると
徐々に、というよりも
すごい勢いでいきなり
変わっていくものが多い。
よって、
いきなり新車マーケットが生まれる
という未来もありうる。
税制なんかが一緒に動けば
よりドラスティックに動くかも。
とはいえ、車は高いので
そう簡単ではないだろうが、、、
話は少し反れたが、
新車市場が存在しない。
そんな状況で、
新車製造工場ができ
多くの新車が量産される。
とあっても、
買う人がいないんじゃどうしようもない。
陸でタイへ運ぶにしても
タイには既に工場があるわけで、、、
と、考えるとなかなか判断が難しい。
タイに工場のない
日系自動車メーカーがあれば、
そこが動けるのかもしれない。
もしくは、
自動車製造のノウハウは
保有していないが、
自動車製造メーカーとの強力な繋がりのある企業
なんかが面白いのかもしれない。
アメリカや他国に持ってかれる可能性もある。
さて、どうなるでしょうか。
もし自動車製造メーカーが日系企業となれば
その下請け企業等も多く進出してくるなど
インパクトも大きいだろう。
今後の動向に注目である。