第4弾。
KGYのミャンマー現地人脈を活用した
ミャンマー語勉強中の、とある日本人による
ミャンマー新聞の翻訳、不定期掲載シリーズ。
【ミャンマーニュース#004】ヤンゴン総合病院、一部手術などの無料化により患者急増 約2年間で3倍以上に
ヤンゴン総合病院では、私立病院に比べて
安い費用でレベルの高い治療を受けることが
できるとして、患者が殺到している。
同病院では、
2014年8月に輸血、9月に緊急時の治療薬、
12月に入院患者への酸素投与、2015年3月に
15種の手術、レントゲン、ウルトラサウンド、
CT検査がそれぞれ無料化された。
同病院で乳がんの治療を受けている
ティンティンサンさんは
「ここの医師はとても優秀。
入院患者、外来患者、救急患者のために、
どれだけ些細な事にも注意を怠らない。
私がいま払っているのは病室代と食費のみ。
レントゲン、血液検査、薬代などその他の費用は
何も払わなくていい。
以前、病気になっても病院を頼る人は少なかったが、
今ここでは出費が少なくてすむうえに、
安心して治療を任せることができる医師がいるから
患者がどんどん増えている」と話した。
家族が心筋梗塞で同病院に入院している
という男性は
「この病院では貧しくても良い治療を
受けることができるというのが、
私立病院との一番の違い。
私立病院の手術は40~100万チャットで、
手術後に入る特別治療室も
2万5,000~5万チャットかかる。
ここでは一部の手術が無料で、
特別治療室もお金を払う必要はない。
急な入院でお金をすぐに用意できない人でも安心だ」
と話した。
同病院では心臓や脳神経の手術が多く行われている。
また、国立血液センターと提携し、
4種類の血液型の輸血パックを各60個常備している。
増加し続ける患者に対応できるよう、
現在同病院では
約16億1,900万チャットで12階建ての新棟を、
約18億チャットで5階建てのがん治療センターを
それぞれ建設中。
いずれも政府予算からの拠出。
また、今年度の3倍以上となる額を
来年度予算として政府に申請したという。
同病院を訪れる患者は2013年までは
1日に450~500人だった。
しかし上記のような無料化により急増し、
今では1日1,500人以上に。
病床数は1,500床だが毎日200~300人が
新たに入院している状況で、規模拡大が急がれる。
(11月30日 Democracy Today)
保険の逆選択
貧しい人にも平等に機会が与えられる。
こういう制度は素晴らしいものだと思います。
日本のように、国民皆保険とかね。
ほんと、こういうのっていいとは思うんです。
でも、それが本当にいいのか?
というと、なんとも微妙な点もあるかと。
こういう病院への行きやすさが
ちょっとした腹痛でも病院に行く。
そのせいで、本当の重病人が
助かるものの助からなくなる。
なんてケースもあるでしょう。
フリーライダーという言葉があるように
ただ乗りも出てくるかもしれない。
別に、それが悪いとは言わないけれど
正常なカタチなのか、疑問である。
私立病院では、自助努力でいい機械を購入し
お金をいただいてCTスキャンを撮る。
一方でこちとら 「無料」 である。
これって、なんかアホらしく感じてしまう。
みんなそっちに行ってしまうよね、そりゃ。
こういう一般の病院がある一方で
超・素晴らしい私立病院ができて
お金持ちはそちらに行く。
そんなカタチができていけば
それはそれでいいのかも。
しかし、今はそうはいかない。
まだヤンゴンには、いい病院がない。。。
という課題はある。苦笑
それでも、日本人のお医者さんが
常駐する病院ができてきたり、
日本人の担当者がいる病院があったり、
こうして医療事情もよくなっていく。
潜在的な顧客が まだまだいる。
地方にもまだまだ山ほどいる。
そう思えば、国のインフラのひとつとして
医療が充実していくことも期待される。
ぜひ、いい感じに発展していって欲しい。
医療事情が、、、という課題を抱える方も
少なくはないと思う。
とりわけ、子供を抱えるお母さんとか
駐在への帯同に踏み切れない理由のひとつ
とも、なっているような気がする。
医療事情のますますの発展を祈りつつ、
それでも こうした 制度の充実が
本当にいいのか、疑問も抱えつつ
それでもヤンゴンの発展を感じる
ひとつのニュースである。
しかし、1日に1,500人が来る病院。
お医者さんは大変だな。。